5 A Career / Shostakovich / Kitajenko

ショスタコーヴィチ Dmitri Shostakovich(1906-1975)

交響曲第13番op.113 バビヤール

V 出世 A Career (Evgeni Evtushenko(1932-2017))


www.youtube.com ・ Youtube検索結果

SOLO

ソロ

Tverdili pastyri, shto vreden

聖職者たちは言い張った

I nerazumen Galilei.

有害で愚か者はガリレオだと

 

 

CHOR

合唱

Shto nerazumen Galilei,

愚か者はガリレオ

 

 

SOLO

ソロ

No, kak pokazyvayet vemya,

しかし、時が経ってみれば

 

 

SOLO UND CHOR

ソロと合唱

Kto nerazumnei, tot umnei,

愚か者である彼の方がずっと賢い

 

 

SOLO

ソロ

Uchonyi, sverstnik Galileya,

ある学者は ー ガリレオと同時代の

 

 

SOLO UND CHOR

ソロ&合唱

By Galileya ne glupeye,

ガリレオほど愚かではなかった

 

 

SOLO

ソロ

On znal, shto verisya zemlya,

彼は地球が動いていることを知っていた

 

 

SOLO UND CHOR

ソロ&合唱

No u nevo byla semya,

しかし彼には家族があった

 

 

SOLO

ソロ

I on, sadyas s zhenoi v karetu,

だから彼は車で妻と座りながら

Svershiv predatelstvo svoyo,

信念を曲げたことで

Schital, shto delayet karyeru,

出世できると考えていた

 

 

SOLO UND CHOR

ソロ&合唱

A mezhu tem qubil yeyo,

しかし実際はそれを壊していたのだ

 

 

SOLO

ソロ

a osoznaniye planety

私たちの惑星を理解するために

Shol Galalilei odin na risk,

ガリレオは一人でリスクを冒した

 

 

SOLO UND CHOR

ソロ&合唱

I stal velikim on.

そして彼は偉大になった

 

 

SOLO

ソロ

Vot eto

さあこれが

 

 

SOLO UND CHOR

合唱

Ya ponimayu - karyerist!

出世をした人というものだ

 

 

CHOR

合唱

Itak, da zdrastvuyet karyera,

だからこそ、立身出世万歳

Kogda karyera takova,

例えばこんな出世

Kak u Shekspira i Pastera,

シェークスピアパスツール

Nyutona i Tolstovo, I Tolstovo.

ニュートントルストイ ー トルストイ

 

 

SOLO

ソロ

Lva?

レオの方か?

 

 

CHOR

合唱

Lva!

レオだ!

Zachem ikh gryazyu pokryvali?

なぜ彼らを誹謗したのだ

Talant, talant, kak ni kleimi.

才能は才能だ、なんであろうと

 

 

SOLO

ソロ

Zabyty te, kto proklinali.

ののしった者たちは忘れられた

 

 

CHOR

合唱

No pomnyat tekh, kovo klyali,

しかしののしられた者たちは記憶された

 

 

SOLO

ソロ

Vse te, kto rvalis v stratosferu,

最高階級に至った人は皆、

Vrachi, shto gibli ot kholer,

コレラで非業の死を遂げた医者たちも

Vot eti delali karyeru!

出世をした人たちだ!

 

 

SOLO UND CHO

ソロ&合唱

Ya s ikh karyer beru primer.

彼らの出世を見習おう

 

 

SOLO

ソロ

Ya veryu v ikh svyatuyu veru.

彼らの高潔な信条を信じる

Ikh vera - muzhestvo moyo.

彼らの信条は勇気だ

Ya delayu sebe karyeru

私も出世をしよう

Tem, shto ne delayu yeyo!

出世を目指すことなく!

 (KitajenkoCD解説の英訳から)

誹謗中傷の中でも自分の信ずる信条を曲げない生き方について語っていると思う。詞にしても音楽にしても本音を直接言えない時代、政治体制にあったから解釈するのが難しい。それでも体制側に転向することなく危ういところを突きながら自分の音楽を貫き通した生き方、その音楽を味わい思い巡らしてみる。バビヤールという大変重い題名を持つこの交響曲の最終楽章は、2楽章ユーモアと似て皮肉っぽくメルヘンぽい曲想で返って軽い印象を受ける。